新・三池山夜話

まちづくりと商店街の活性化と取り留めもないことについて、あれこれと考えてみました。
 

2016年05月20日

都市をたたむ

相変わらず、饗庭 伸著「都市をたたむ 人口減少時代をデザインする都市計画」
花伝社を読んでおります。

従来の「商業地」「住宅地」「工場地」「農業地」といった都市計画に
おける区画整理は、コンビニや専門店、郊外大型店舗などの登場で意味を
成さなくなったということのようです。

つまり今後、行政が都市計画によってやるようなコンパクトシティ計画は
予算ばかり食い潰し、いまあるコミュニティが移動によって崩壊するので
現実的ではないというのです。

確かに土地収用権を行使した行政のやり方は、東北震災の復興を遅らせる
原因の一つにもなっており、個人の財産である家や土地が絡む中では、
社会的合意形成を行うも難しい問題ではあると思います。

実際に空き家などは、ランダムにスプロール(虫食い)に発生し、どの町の
どの地域から衰退するというような問題ではなく、これは都心部でも周辺部
においても同じように起こる現象だという事なのだそうです。

であるならば、ランダムに発生したスプロールの空白に住民の必要な施設を
設置していけば良いのではないかという事のようです。

これは空き家をコミュニティーセンターや福祉施設、図書館、シェアハウスに
活用しようという事で、いま大牟田のNPOが取り組んでいる内容と同じなの
かな?と思います。

しかしながら、何もやらないよりはいいだろうけど、数千件もある空き家を
どのように活用するのかと言われると心許ないですね。

このような施設は新たに公共施設を建設するよりは安上がりであるとは
いうものの、固定資産税や修繕費など数百万円から数千万円は発生するから
です。

耐震基準が出来ていない構造物は、それらのものを追加していかないと
ならないし、そもそも数千件もある空き家全てに活用方法があるのか、
必要なのかと考えると焼石山に大山巌像、焼石に水ではないかと思います。

また、いらない不動産を行政に寄付する制度もあるようですが、管理の責任が
生じるため、全ての申し出に応じるわけにはいかないようです。

ならば寄付された土地、家屋から固定資産や手入れ(リホーム)して住む
事を前提に、無償で供与する事も一つの手ではあると思います。

しかし、この場合、苦労して住宅を手に入れた層との格差、不公平感は
拭い去れないし、これでは住宅メーカーや不動産業者は成り立ちません。

さらには、セカンドハウスやサードハウスが必要かと言うと、世界的な
建築家である安藤忠雄をして「住むならマンション3LDKくらいが一番いい」
とホンネを語っている始末です。

そもそも、波が引くように周辺部から人口が居なくなろうが、時と場所を
選ばずスプロール状に人口が減って行こうが、行政側からすればインフラを
支える税収が減少していく事に何ら変わりはないようです。

分かりやすく言えば、年金問題における若い人がお年寄りを支える図の
ようなものです。

4人で1人を支えていたお年寄りを、3人で1人、2人で1人というあの図
ですね。

otosiyorisasaeru-thumbnail2.png

朽ちて行くインフラはどうするのですか?という問題に関しては、
それは別件バウワーですというのは、いささか無責任にも思えます。

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・・・とはいえ、現場からについては、東北震災復興の事例など
大牟田の役に立ちそうな情報もあるようです。
posted by marukotoho at 21:43| 空家問題をどうするのか? | 更新情報をチェックする
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